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土日限定和洋菓子「WA YOU」7/18・19

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「OMU」マンゴーとシャインマスカットです。

シャインマスカットは今回初登場。

さっぱりとした酸味あるヨーグルトクリームに

甘みの詰まったシャインマスカットをトッピング。

どちらもこの季節限定商品です。

お一人様4個まで(両品合わせて)

本店限定商品です。

文tube 「嫁入り」

7月16日(木)1日臨時休業を頂いて

店内を改装する。

 

11年ぶりのことである。

 

私は百貨店に勤務していたこともあり、

「改装は最低10年に1度で行うもの」

と考えている。もう1年以上過ぎてしまった。

 

20年近く前の「スイーツバブル」から

スイーツもファッション化し、

インスタなどのSNSの普及で、味のみならず、

ビジュアルやパッケージ、売場の雰囲気などの

統一感が求められる時代である。

 

当店も開業当時から商品内容が大きく変わり、

売場とのバランスが合わなくなってきた。

 

また私は和菓子と洋菓子の垣根を無くしたいと

常々考えている。

ゆえにどちらが並んでいても違和感の無い売場を

作りたいという気持ちの変化があった事も理由の

一つである。

 

改装により売場の顔であるショーケースは

県立姫路商業高校に「嫁入り」が決まった。

商業を学ぶ生徒さんたちの学校教材として

使っていただける。この上無い喜びである。

 

ショーケースを見ると今でも思い出すが、

開業前に売れている和菓子店を

片っ端から見て回り、ショーケースに近づき、

手の位置で高さやガラス面などの長さを計った。

 

面白い事に売れている店のショーケースの高さや

商品陳列の位置などは共通していた。

私の様に視察に訪れ、調べたのであろうか。

とても興味深い。

 

やはりショーケースと「お別れ」は寂しい。

お客様との思い出が詰まっているからである。

先日玄関の話をしたが、このショーケースの上で

どれだけのお客様とご一緒させて頂いただろう。

ショーケースを壊してしまうとその思い出が

消えてしまう様でやりきれなかった。

本当に「嫁入り先」が決まって良かったと

心から感謝している。

 

ショーケースだけではない。

売場はお客様との思い出、スタッフとの思い出、

そして家族との思い出が詰まった空間である。

 

開業当時1度だけ母が来店してくれたことがある。

認知症を患って施設に入っていたが、月に一度の

検診の帰りに父が連れてきてくれた。

 

少し話が反れるが母は元アナウンサーだった。

結婚してからはフリーのアナウンサーとして

活躍する一方でアナウンサーの養成に

力を入れていた。

 

「授業料をとらない上にお昼ご飯を出す教室」

と言ってよく自慢をしていた。

「生徒たちの成長が私の生きがい」と授業料を

貰わず「お金の無い学生のために」と

生徒さんにお昼ご飯を作って出していた。

私の記憶が正しければ薄味の焼き飯を

出していた気がする。

 

「語尾は上げるのではなく下げる!」

「もっと強く!強弱がたりない!」

ととにかく細かい音の違いを指摘して指導

していた。レッスンでは時に男性の生徒さんが

泣きながら帰る事もあった。

 

物心ついた時から母の横でそんなレッスンを

聞いていた私は、いつの間にか細かい音を拾う

「癖」がついた。

今も餡を炊くときに餡を見ることは殆ど無い。

あんの状態を音で聞き分ける。

甘音屋という屋号がついたきっかけも

その一つである。

 

認知症を患ってから数年経った頃、病魔は

「話す」という命の次に大切なものを

母から奪った。言葉が出にくくなった

だけでなく声も出しづらくなっていった。

無念であったと思う。

 

母が来店してくれた時のことに話を戻す。

 

車から降りて車椅子でギャラリーに入り、

一段落したと思うとお客様に深々と頭を下げた。

と同時に皆は気が付かなかったが

「いらっしゃいませ」と言った。正直驚いた。

またその直後に私がスタッフに「母だ」と

紹介すると、母はまた頭を下げて

「よろしくお願いします」と言った。

 

認知症で何も分からなくなっていたはずだが、

本能的に息子が何をしているのか理解した

のだと思う。

皆は母が何を言っているか?気が付かなかったが

私は母から授かった「癖」が活きた。

 

その時の事を思い出すと今でも涙が止まらない。

今回は母との思い出を語ったがお客様との

思い出も数えきれない程ある。

思い出が沢山たくさん詰まった売場である。

 

今日この売場とはお別れである。

「娘」は姫路商業高校が引き取って下さる。

「彼女」はきっと新しい環境で

活躍してくれると思う。

 

「彼女」が語りかけるメッセージを感じ取り、

一人でも多く商いの道を選び、売場を作り、

一つでも多くの思い出を作ってほしい。

 

そんな思いを込めて

「父親」として「娘」を送り出しエールを送った

店舗改装による本店臨時休業のお知らせ 7/16(木)

7/16(木)店舗改装により本店のみ臨時休業致します。

尚、駅北店、長松店は通常通り営業いたします。

ご不便をおかけいたしまして誠に申し訳ございません。

7/17は通常通り営業致します。

 

 

土日限定和洋菓子「WA YOU」7/11・12

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「TSU TSU MU」メロンです。

ふんわりとしたスポンジ生地に生クリームと

茨城県産のメロンを挟み、アクセントにメロンを

添えた贅沢な逸品です。本店限定販売で

数量限定(お一人様3個まで)です。

文Tube 「跡は継がせない」

甘音屋は私が初代である。と同時に終代である。

つまり息子に跡を継がせないということである。

他に跡を継ぎたいという人が現れた時はその時に

考えるが、森家としては私が終代である。

息子には「継がせない」息子も「継ぐ気はない」

と意見が一致している。

 

息子には息子の人生がある。

彼の可能性を和菓子という括りで縛りたくない。

私がそう言うと「どうしても息子さんが

継ぎたいと言ったら?」と聞かれる。

それでも継がせない。そもそも跡を継がせる為の

教育もしていないし、どうしても菓子を志す

というならば、自分で自分の「新しい菓子」

を作ればよい。

 

少し話が反れるが、私の前職は百貨店マンだ。

異動が多い職種だったが本当に様々な経験を

させて頂いた。特に東京事務所での勤務は本当に

良い経験となった。

 

東京事務所は高島屋の本社にあった。

さすがは大手百貨店である。いろんな情報が

常に飛び交っていた。

 

当時私は「新業態開発」という業務を担当し、

百貨店という枠にとらわれず、東京の

「新しい情報」を姫路本社の社長以下役員に

報告をするという仕事を頂いていた。

業務自体は大変責務の重いお仕事だったが、

拘束時間もなく上司もいない。極端に言えば

家で寝ていても分からない。そんな「自由」な

業務だった。

縛られることが嫌いな私は「自由」に東京を

飛び回った。しかし「自由」という言葉には

「責任」という言葉がセットである。

月に一度本社で報告会があり、社長以下役員への

報告は情報の鮮度、内容が求められた。

情報量はボリュームが無ければ決して乗り

越えられるものではなかった。

自由な業務だったが、早朝から夜遅くまで都内を

走り回って必死に情報を収集していた。

 

そんな仕事が大好きだった私が脱サラをして

和菓子屋を始めた。

開業して11年になる。この11年間様々な事に

取り組んできたが、何よりも同業他社が

やらない様な「新しい取り組み」に

力を注いできた。「新業態開発」である。

「去年の成功は今年の失敗に繋がる」とも教育を

受けてきた私は前年の実績のない新しい施策に

毎年取り組んでいる。「新しい」という言葉は

軽く新鮮なイメージがあるが私にとっては、

重く(ネガティブではなく)も責任を感じ、

追いかける。いや追いかけらるような

イメージの言葉である

 

話を息子に戻す。彼は来年受験である。

親としては東京の学校を勧めた。本人もどうやら

そのつもりのようである。希望通りに行けば、

彼も自由に都会の風を吸い、充実した学生生活を

送るであろう。また「跡を継がない」という

ある意味「自由」を与えた。

 

しかし和菓子屋を継がせるための教育は一切して

きていないが、幼い頃から私にしか出来ない事を

教えてきたつもりである。

 

また私も親である。彼に「自由」を与える

代わりに「責任」を与えた。

 

彼も気が付いているはずである。

自分の名前に「新」という一字が入っている

意味を。

 

彼の「新業態開発」を楽しみに、私も負けずに

引き続き「新業態開発」に取り組んでいきたい。

そしていつの日か

初代であり終代としての仕事を遂げたいと思う

土日限定和洋菓子「WA YOU」6/27・28

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は
「TSU TSU MU」メロンです。
シリーズでは初登場のメロン味です。
ふんわりとしたスポンジ生地に生クリームと
茨城県産のメロンを挟み、アクセントにメロンを
添えた贅沢な逸品です。
本店限定販売で数量限定(お一人様3個まで)です。

土日限定和洋菓子「WA YOU」6/20・21

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「OMU」マンゴーとブルーベリーです。

当店特製のどら焼き生地に特製フルーツ

生クリームを挟みました。

甘みと酸味が詰まったブルーベリーと

この季節限定の国産マンゴーをトッピング

しました。本店限定、個数限定(お一人様4個)

商品です。

 

 

 

 

土日限定和洋菓子「WA YOU」6/13・14

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

クリームどらやき「OMU」のいちご、

マンゴーです。ふんわりとしたどら焼き生地に

生クリームとフルーツをトッピング。

酸味と甘みが凝縮された国産マンゴーを

使用したマンゴーはこの季節限定です。

本店限定お一人様計4個までの販売です

玄関にて

玄関はどんな時でも人を出迎え、

見送ってくれる。

いやな事、嬉しい事、つらい事

中と外で様々な感情が行き交う。

よくも悪くも思い出が詰まった大切な場所である。

 

今朝、出かけようとその玄関に向かい

通勤用のスニーカーを履こうと見ると

随分と汚れていた。

早く目覚めた事もあり、出勤前であるが

早々に洗う事にした。

 

その昔は風呂場でゴシゴシとタワシで

洗っていた。今では「KUTSU石鹸」

なるものがあり、専用ブラシに液体をつけて

磨くと見る見るうちに汚れが落ちていく。

気持ちが良いくらい。

めんどうな靴磨きが楽しくなる。

 

そのせいか?

 

玄関に脱ぎ捨てられた二回り小さい長男の

スニーカーも洗濯を「おねだり」しているように

見えた。

出勤までまだ時間がある。

「よしよし」と長男の分も洗うことにした。

 

「はて、長男は洗った事に気が付くだろうか?」

「おそらく気づくまい」そう思いながら

慣れない手つきで二足目の洗濯に入った。

 

二足目となると慣れてきた。集中力も落ちる。

いつもそうだ。集中力のない私は、気を抜くと

すぐ空想や妄想に入るが、明け方だったせいか

ぼんやりと薄暗い玄関が、空想している時の

モノクロの情景と重なった。

同時に走馬灯のように過去の玄関先での

出来事が再生された。

 

動画の登場人物は昨年末亡くなった叔母である。

 

叔母の家は当家から二軒隣り。

元は当家の母屋に住んでいたため、

親戚と言っても家族のような存在だった。

 

いつも用事がある時、呼び鈴を鳴らすと

こちらが玄関に出る前に部屋に入ってくる。

戸惑うスキさえ与えずに。

それが滑稽で自然で、とにかく憎めない

人だった

 

また優しかった。私には特に甘く「まあちゃん」

と50前のおじさんを捕まえて子供扱いする

のは叔母だけだった(笑)

 

そんな叔母に一度だけ叱られたことがある。

「甘音屋はお客様に来てほしいと宣伝するが、

来てくれたお客様に対して看板も出さ

ないのか!不親切な店だ!」と。

散々叱られた為、私の拘りを曲げて渋々作った

鉄の看板が、今も庭先でお客様を出迎えている。

看板を見ると当時の叔母とのやり取りを思い出す。

とにかく筋が通らないことは嫌いな人だった。

 

彼女は義人でもあった。

困った人に手を差し伸べ、助け、尽くし、

人の為に生きた人だったが、人一倍、

人に対して感謝を忘れない人だった。

「ありがとう」が口癖で、

心からあふれ出る感謝の気持ちを

素直に表現し、皆に伝えていた。

そんな彼女にはいつも人が集い、

私も叔母が好きだった。

 

叔母は冬になると決まって同じ話をしてくれた。

幼い頃、一緒に暮らしていた曾祖父の話である。

「あなたのひい爺さんは冬になるとストーブの上に

丸い石を並べていた。毎朝私が学校に行く前に

その石をハンカチにくるんで「行っておいで」

と手渡し見送ってくれた。

それはもう温かかったよ。今のようにカイロが

ないからね。

お爺さんは厳しかったけれど、とても優しい

お爺さんだったよ」と幼き少女のように話して

くれた。

親族びいきだが、良い話である。

 

曾祖父の孫への愛情が伝わり、孫である

叔母からの感謝が感じられた。

私はそんなカイロさえ無い時代に存在しないが

「感謝」「感動」「感激」が身近に溢れていた

気がする。

 

逆にモノが豊富にある今の時代にその全てが

遠く感じる。

 

ここから私見を述べさせていただく事を

何卒ご寛恕を頂きたい。

 

今回のコロナウイルス感染拡大について、

いきさつは別として「致し方ない出来事」である。

国のせいでもない。県のせいでもない。人でも

ない。悪いのはウイルスである。

そんな中で助成金や給付金が届き、

必要か否かは別としてマスクが届く。

ありがたいことである。

 

給付金が少ない?それは元々無いものであり、

頂けるだけありがたいことである。感謝せねば。

当店もこのコロナには相当悩まされ、苦しんだ。

今もなおである。

しかし、もっと苦しんでいる人もいる。

もっと言えばコロナに感染し、亡くなった人が

いるのである。医療の現場では命を懸けて

コロナと闘う人もいる。

そう考えたら「給付金が遅い」

「マスクが小さい」など言えたものではない。

まずは「感謝しなくては」と思う。

今、叔母が生きていたらそう言ったに違いない。

 

そんな叔母の事を思い出しながら2足目の

洗濯を終えた。

「息子は気づくかな?」

またそんな事を考えている。

私はまだまだ叔母のような義人とはいえない。

土日限定和洋菓子「WA YOU」6/6、6/7

今週の土日限定和洋菓子「WA YOU」は

「TSU  TSU MU MATCHA」です。

ふんわりとしたくちどけの良い抹茶生地に

濃厚な抹茶クリーム、いちごを挟みました。

本店のみの販売で、数量限定販売(お一人様

3個まで)です。

皆様のご来店心からお待ち申し上げます。